ワーキングホリデーに憧れを持つ女性は多いものの、実際の現地での暮らしや帰国後の就職について不安を感じている方も少なくありません。
「英語力が不安...」「治安は大丈夫?」「帰国後の就職はどうなるの?」といった声をよく耳にします。
確かに、海外での長期滞在には様々な困難が伴います。こうしたことはワーホリの「闇」と称してマスメディアの記事でも取り上げられているのも事実です。
でも、事前に実態を知り、適切な準備をすることで、充実したワーホリ生活を送ることは十分可能です。
この記事では、実際にカナダワーホリを経験した筆者が、現地での暮らしの実態から、帰国後の就職事情まで、包み隠さずお伝えしていきます。
これからワーホリに挑戦しようと考えている女性の皆さん、ぜひ最後までご覧ください。
- 1.はじめに ワーホリの実態はネガティブなものばかり?
- 2.【実態1】ワーホリ生活は予想以上に多い出費と少ない収入のバランスが取れない
- 3.【実態2】日本人女性が抱えるリスクと対処法
- 4.【実態3】英語力ゼロからの仕事探しはほぼ無理?現実を解説
- 5.渡航前の必須準備と心構え
- 6.帰国後に待ち受ける想定外の変化
- 7.ワーホリ経験だけでは難しい転職活動の実態
- 8.まとめ:失敗しないワーホリの3つのポイント
1.はじめに ワーホリの実態はネガティブなものばかり?
近年、ワーキングホリデーを選択する女性が増えています。
その背景には、グローバル化する社会で必要とされる語学力の向上や、キャリアを考えなおしたいという欲求の現れがあるでしょう。
また、中には「日本での生活にちょっと疲れたから休憩がてら」と考えて海外に旅立つ人もいるようです。
しかし、華やかに見えるワーホリ生活の裏には、知られていない現実が隠れています。例えば、予想以上の出費に悩む人や、語学力不足で希望する仕事に就けない人、さらには治安面でトラブルに遭う人も。
でも、心配することはありません。こうした課題は、事前に適切な準備をすることで、十分に対応できるものばかりです。
2.【実態1】ワーホリ生活は予想以上に多い出費と少ない収入のバランスが取れない
ワーホリと聞くと、「現地で働きながら生活費を賄える」というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。
確かにその通りなのですが、実際には予想以上の出費に戸惑う人が続出しています。
というのも、「ワーホリ=Working+Holiday」なんです。本当にお金を稼ぎたかったら、就労ビザを取ればいいんです。ワーホリの目的は、お金をたくさん稼ぐことではないんです。
このことを誤解した結果、収支のバランスがとれなくなってしまうのです。
そもそも仕事が見つからない
ワーキングホリデー中に直面する最大の課題の一つが、仕事探しです。「英語には自信があるから大丈夫」「飲食店なら誰でも雇ってくれるはず」と考えがちですが、実際には多くの参加者が仕事探しに苦戦しているのが現状です。特に、観光地や都市部では競争が激しく、経験や語学力が求められるケースも少なくありません。
このような状況に備えて、日本企業とのリモートワークという選択肢も視野に入れておくと安心です。フリーランスや業務委託として、翻訳、ライティング、プログラミングなどのスキルを活かせる仕事を確保しておくことで、現地での仕事探しにかかるプレッシャーを軽減することができます。
「なんとかなるだろう」という楽観的な考えは、ワーホリ生活で最も危険な落とし穴となりかねません。
思わぬ出費で貯金が底をつく人が続出する理由
海外での生活費は、国や地域によって大きく異なります。
例えば、オーストラリアのシドニーとカナダのバンクーバーでは、以下のような違いがあります。
これに加えて、意外と見落としがちな出費もありますよね。
- 携帯電話代
- 海外送金手数料
- 予期せぬ医療費
- 友人との交際費
特に驚くのが、現地の物価の高さです。日本の1.5倍から2倍程度の物価水準は珍しくありません。
出費を抑えて安定した生活を送る方法
では、どうすれば賢く出費を管理できるのでしょうか。
まず重要なのが、住居費の削減です。海外生活をするならシェアハウス一択だと思っておいてください。
とはいえ、海外でいきなりシェアハウスをすることに抵抗がある人は、日本にいる間にシェアハウスに住んでみるのもおすすめです。
筆者はシェアハウスの住み心地がよかったため、日本に帰国をした後もシェアハウスに住んでいました。
渡航前の資金計画の立て方
円安になると出稼ぎ感覚でワーホリをする人もいます。
でも、明らかに資金不足のまま旅立つのは危険です。理想は100万円の貯金がある状態で旅立てるようにしましょう。
ただし、これはあくまで目安です。国によって必要な金額は変わってきますし、生活スタイルによっても大きく異なります。
こんなにお金を工面できないよ…という場合にはいっそリゾートバイトなどで一気にお金を貯めましょう。
費用面での心構えと向き合い方
正直に言いましょう。ワーホリ期間中は、日本で普通に働いているときより余裕のある生活は難しいかもしれません。でも、それは決して悪いことではありません。
なぜなら、ワーホリでの出費は「将来への投資」だからです。語学力の向上、異文化での経験、人脈の構築など、お金では買えない価値を得られます。
とはいえ、むやみな出費は禁物です。次の3つのポイントを意識しながら、賢く支出を管理していきましょう。
- 毎月の収支を必ずチェック
- 緊急時用の資金は必ず確保
- 無理な節約で機会を逃さない
特に、個人的な意見ではありますが観光費用はケチらない方がいいです!一生に一度の経験になる可能性もあるからです。
3.【実態2】日本人女性が抱えるリスクと対処法
ワーホリ生活で直面する課題の中でも、特に女性は安全面での配慮が欠かせません。
日本の常識が通用しない場面も多く、時には危険な目に遭うこともあります。
ただし、適切な知識と対策があれば、十分に楽しく安全に過ごすことができます。ここからは、実際にあった事例を交えながら、具体的な対策を見ていきましょう。
モテるからこそ気をつけたい恋愛トラブル
「日本人女性は海外でモテる」というのは、ある意味事実です。しかし、これは必ずしも良いことばかりではありません。特に気をつけたいのが、純粋な恋愛感情ではない出会いです。
日本人女性の「やさしさ」や「はっきり断れない態度」を狙うケースが実際に多いのです。
本当に恋愛関係に発展して見事国際結婚!はすばらしいことだとはおもいますけれどもね。いわゆる「やりもく」的なやつは避けたいですよね。(というか、そんな感じで遊んでいる人なんてほんの一握りですから安心してください)
では、どう対応すべきでしょうか。以下のポイントを意識することで、多くのトラブルを回避できます。
- 初対面の人とは個人情報を安易に教えない
- 夜の飲み会は信頼できる友人と行動する
- 困ったときは「NO」とはっきり伝える
- 相手の言動に違和感があれば、その場を離れる
筆者もカフェで働いていた時に、常連さんから連絡先を聞かれたりデートに誘われることはたくさんありました。笑。
治安面で注意すべきこと
海外の治安は、場所や時間帯によって大きく変わります。日本のように「どこでも安全」という前提は通用しません。
日本でティッシュを配っているのと同じように、花や食べ物を配っていることもあります。でも、それはめちゃくちゃ危険です。十中八九、お金を取られます。
筆者も、あと数週間で帰国だ~というときに油断をしすぎてパスポートや現金一式を奪われたことがあります。あれはめちゃくちゃ怖かったです。
いつでも油断はしたらだめですよ。
安全な生活環境の作り方
安全な生活環境を作るためには、住居選びが特に重要になります。家賃の安さだけで選ばず、以下のような点をしっかりチェックしましょう。これはもう日本と同じですね。
また、信頼できるコミュニティを作ることも大切です。現地の日本人コミュニティや、語学学校の友人などとつながりを持っておくと、困ったときの助けになります。
一人で抱え込まないことが、安全に過ごすための重要なポイントです。心配事があれば、すぐに誰かに相談できる環境を作っておきましょう。
「これくらいなら大丈夫でしょう」の油断が危険につながりますからね。これは口酸っぱく言っておきます。
4.【実態3】英語力ゼロからの仕事探しはほぼ無理?現実を解説
次は、仕事面でのワーホリ中女性の実態です。
「英語は話せないけど、なんとかなるかな」そう考えている方、実は多いのではないでしょうか。確かに、日本食レストランなら英語力が低くても働けるという話を聞くことはあります。
でも、正直に言いましょう。英語力が不十分だと、選べる仕事が極端に少なくなるだけでなく、給与面でも不利になってしまいます。
仕事で求められる実践的な英語力
まず、職種別に必要な英語レベルを見ていきましょう。
実際に英語力不足で困るシーンはこんな場面です。
- お客様からの質問が理解できない
- 同僚との業務連絡がスムーズにできない
- 緊急時の対応ができない
- 職場での雑談に入れない
で、ここでたまにいるのが「じゃぁ農業ならもくもく作業するだけだしいけるのでは?」という人達です。
作業自体はたしかに英語を使いません。でも、農業は基本的には住み込みで行います。そのため、ある程度の日常会話ができないとだいぶ辛いですよ。
現実的な仕事の探し方と選び方
では、英語に自信がない場合、どのように仕事を探せばいいのでしょうか。
初級レベルの人は、まずは日本人コミュニティの求人掲示板やネットワークを活用しましょう。
ただし、日本食レストランについては一考が必要です。確かに英語力が低くても採用される可能性は高いものの、以下のような課題があります。
- 給与が最低賃金レベル
- キャリアアップが難しい
- 英語を使う機会が限られる
- 労働条件が厳しいことも
そりゃ、お金は稼げますよ。でも、結局はあなたのワーホリの目的はなんでしたか?という話です。
採用までの具体的なステップ
仕事探しで成功するためには、準備と戦略が重要です。以下のステップを意識して取り組みましょう。
特に履歴書は、日本式の書き方とは大きく異なります。以下のポイントを押さえましょう。
- 写真は通常不要
- 職歴は新しい順に記載
- 具体的な実績を数字で示す
- 自己PRは簡潔に
面接では英語力とあわせて、経験・熱意とコミュニケーション力が重視されることも覚えておきましょう。
筆者の友達曰く、日本でスタバかマックでアルバイトをした経験があればちょっと有利になるそうです。あながち間違いではないと思います。
5.渡航前の必須準備と心構え
と、まぁワーホリ女性のいろいろな実態を書いてきました。
とにかくいいたいことは「とりあえず行けば何とかなる」そんな気持ちで渡航すると、現地で苦労する可能性が高くなるということです。
特に女性の場合は、安全面も含めてしっかりとした準備が必要です。
ここからは、現地での生活をスムーズにスタートさせるための具体的な準備について説明していきます。
実はこの準備期間が、ワーホリ成功の大きなカギを握っているんです。
英語学習は絶対に必要という現実
「英語は現地で身につければいい」という考えは、残念ながら甘いと言わざるを得ません。なぜなら、基礎的な英語力がないと、以下のような場面で大きな支障が出るからです。
最低でも日常会話レベルの英語力は必須です。渡航前に必要な場面での定型フレーズくらいは覚えておきましょう。カフェ?レストラン?駅?会社?不動産?「どの場面で使う英語」を身に着けたいかを明らかにすれば、学習はスムーズですよ。(この概念は、ヨーロッパの言語学習では「CEFR」と言われています。)
心構えと目標設定の重要性
ワーホリは単なる海外旅行ではありません。1年近い長期滞在になるからこそ、明確な目標を持つことが重要です。
また、以下のようなメンタル面での準備も必要です。
実践的な準備事項
実務的な準備も、計画的に進めていく必要があります。特に重要なのが、時系列に沿った準備スケジュールの作成です。
持ち物に関しては、必要最小限を心がけましょう。現地での生活を想定して、本当に必要なものを見極めることが大切です。
必要なものは現地調達という考え方も重要です。日本からすべてを持っていく必要はありません。
私がはじめて留学をしたのは2011年ですが、そのときはスマホもなければ海外にユニクロもありませんでした。今や海外とはいえなんでも手に入りますよね。
6.帰国後に待ち受ける想定外の変化
ワーホリから帰国後、多くの人が予想以上の変化に戸惑います。海外では充実した日々を過ごせたのに、帰国後に「なんだか虚しい」という気持ちになることも。
でも、これは決して特別なことではありません。1年の海外生活を経て、いわゆる「逆カルチャーショック」にさいなまれてしまうのは、心理学的にも証明されています。
筆者も、初めての留学生活後はずっと「なんで日本は」という発言をたくさんしていました。。
でもこれはむしろ、新しい価値観を得た証とも言えます。ここからは、帰国後に直面する変化とその対処法について詳しく見ていきましょう。
キャリアの中断への対処方法
最も現実的な課題が、この「キャリアの空白期間」です。特に日本では、長期の留学やワーホリに対する企業の理解は、まだまだ十分とは言えない状況です。
ワーホリ経験を「ブランク」ではなく「キャリアの一部」として説明することが重要です。
価値観の変化がもたらす影響
海外生活で得た新しい価値観は、時として周囲との軋轢を生むことがあります。例えば、日本の働き方に違和感を覚えたり、以前の友人との会話が噛み合わなかったりすることは誰しもが感じることです。
精神面での変化と向き合い方
帰国後のカルチャーショックは、想像以上に大きなものかもしれません。でも、これは成長の証でもあるのです。
以下のグラフのように、帰国後に、心理的に落ち込む時期があるのはわりと「当たり前」としてとらえられています。
特に重要なのが、焦らないことです。すぐに以前の生活に戻れなくても、それは当然のことなのです。
海外生活で得た価値観を大切にしつつ日本での生活にも良い面を見出すことが大切です。また、人によっては「バーンアウト」してしまっている可能性もあるので、ゆっくり休んで、また新しい目標を設定しましょう。
7.ワーホリ経験だけでは難しい転職活動の実態
「ワーホリ経験があれば、外資系企業に転職できる」そんな期待を持っている方も多いのではないでしょうか。しかし、現実はそう簡単ではありません。
ただし、諦める必要はありません。ワーホリ経験を活かせる転職先は確実に存在します。大切なのは、戦略的なアピール方法と業界選びなのです。
転職市場で評価される経験とは
実は、企業が評価するのは「ワーホリに行った」という事実だけではありません。むしろ、以下のような要素が重要視されます。
狙い目の業界と職種
ワーホリ経験を活かしやすい業界には、特徴的な傾向があります。以下のような分野が特に注目です:
特に、以下のような職種は、ワーホリ経験が直接活きやすい分野ですよ。
- 留学エージェントのカウンセラー
- インターナショナルスクールの職員
- 外資系ホテルのフロントスタッフ
- 外国人観光客向けガイド
効果的な転職活動の進め方
転職活動では、戦略的なアプローチが必要です。特に以下の点に注意を払いましょう。
焦って妥協した転職は、長期的なキャリアにマイナスとなる可能性もあります。自分の価値を理解してくれる企業を粘り強く探すことが大切です。
そのためには、単にエージェントに登録するだけではなくSNSや人づてのコミュニティ・紹介からの転職活動も大切です。ワーホリに理解がある業界・人との出会いを大切にしていきましょう。
8.まとめ:失敗しないワーホリの3つのポイント
ここまで、ワーホリの現実と対策について詳しく見てきました。最後に、成功のための重要なポイントをまとめましょう。
渡航前に必ず押さえるべきこと
ワーホリを成功に導くためには、準備が何より重要です。特に以下の点は必ず押さえておきましょう:
現地での成功のために意識すべきこと
現地での生活は、あなたの心構え次第で大きく変わります。積極的にチャレンジする姿勢が何よりも大切です。
「とりあえず様子を見る」という姿勢は、時間の無駄になりかねません。チャンスは自分から掴みに行くものです。
帰国後のキャリアを見据えた行動指針
ワーホリは、人生の貴重な経験です。この経験を活かすためには、常に学びを言語化して記録することをお勧めします。3行日記なんかは、特にお勧めですよ。
筆者も毎日日記をかいていました。
最後に、この記事を読んでいるあなたへのメッセージです。
ワーホリというチャレンジに興味を持ったあなたは、すでに一歩を踏み出しています。この記事で得た知識を活かし、充実したワーホリ生活を送ってください。
きっと、かけがえのない経験があなたを待っているはずです。